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旅(18) 4日目 バンテアイ・クデイ

タ・プロームから、バンテアイ・クデイまで歩きます。

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バンテアイ・クデイ(僧房の砦)。
もともとはヒンズー教寺院だったのですが、初の仏教徒の国王であったジャヤヴァルマン7世によって仏教寺院に改造されました(ジャヤヴァルマン7世は建寺王としても知られ、今回見学した遺跡の多くが彼の治世に建てられました)。

ところがその後、次の王であったジャヤヴァルマン8世はヒンズー教を信仰し復活させたため、再び寺院は廃仏され、再びヒンズー教寺院への改修が行われることになったということです。

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それを裏付けるものが2001年に上智大学アンコール遺跡国際調査団により発掘されました。

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北祠堂前の地下に、274体もの仏像が埋められていたそうです。すごい数ですね。

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それにしても、仏像は埋められる前にすべて頭部と胴体が切断されていたということ。信仰の違いかもしれませんが、クメール人の秘めた激しさを思わせるエピソードのようにも感じました。


この遺跡で、今回の旅行はおしまいです。


ずっとヨーロッパ志向で、東南アジアやアフリカという世界は、テレビや新聞で見るだけのどこか遠くて全く別の、「なんだか大変そうなところ」でした。この地の遺跡をわざわざ訪れることは一生ないだろうとまで思っていました。

「人生観が変わる旅」というフレーズは、ただのロマンチシズムにすぎないのだと、シニカルに考えていた私だったのに、

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全く、今回の旅行の出会いといったら・・・(ばっちりハマってるし!)

心の中に何かぽわっとしたカケラみたいなものが残っています。今までの旅ではあまり得られなかった驚きです。


たった3,4日の滞在だったのに、こちらに帰ってきてからもずっと考えていました。あの場所のこと、出会った人たちのことを・・・。

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ブログで個人的な旅の様子を、こんなに長く公開したのは、たぶん自分のためです。お付き合いくださった方にはなにやら申し訳ないようにも思いますが、「思っていたイメージと違った」という人が一人でもいれば嬉しいです。

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「イメージ」にとらわれていた私。今回は思いがけず目からウロコがぽろりの経験でした。
できることなら、また再びここを訪れてみたいです。

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世界でも類をみないほどの栄華を誇ったこの王朝の末裔たち。
はかりしれない困難と苦難、目を覆うばかりの怖ろしい悪夢を乗り越え、いまはまさに混沌とした只中にあります。
驚くべきスピードで変化を遂げている部分と、おそらく古代から何一つ変わっていない部分が共存したまま、これから少なくとも50年は相当な勢いをもって経済成長していくでしょう。楽しみで、なんだか怖くて、とにかく目が離せない感じ。

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この赤土の灼熱の国には、私たちが上手にオブラートにくるんで見ないようにしているものがすべて、非常にわかりやすい形でゴロンと転がっている感じです。かつて、テレビや新聞で見たイメージとはもうずいぶん違っていて・・・。

「生きる」ことのすべてがここにある、といっていいのかな。

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全然、私のブログではそうしたことはお伝えできていませんけど・・・。単なる旅行者のありふれた写真集となりました。でも、きっと私には無理なのです。まだよくわかっていないから。


この地では現地のガイドさんは必須です。
今回案内してくださったRさんは、将来をまっすぐに見つめたような、いつも目がキラキラと輝いている誠実なガイドさんでした。

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また今日もたくさんの人にアンコール遺跡の魅力を伝えて、一生懸命写真を撮ってあげていることと思います。

朝日見物のときに差し上げたクッキーを、大事そうに「日本のおかしですか・・・」とおしいただいていたRさん。スマホのカメラ画像の鮮やかさに大喜びする姿。村の子どもたちを、静かに優しい顔でみていた表情、地雷被害者の演奏をみるときに一瞬見せた暗い顔。こうしたちょっとしたことが、ひどく心に残り、遺跡以外の本を読むきっかけとなりました。

空港で、バイバーイ(^^)/ とノーテンキに手を振るわたしたちに、Rさんはしみじみとした口調でいうのでした。
 
  「また、こちらにあそびにきてください。からだに、気をつけて。」

なんか、じーんと。。。まるで親に見送られたみたいな気がした(笑)。





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[C6072]

そうか、これで終わりですか。
なんだかまだもっと見ていたいような・・。
なかなか深い旅だったようですね。
とても楽しいレポでした。
わたしも、「思っていたイメージと違った」という人の
一人であることに間違いなさそうです(^^)

[C6073]

うん、まだもっともっと、見ていたい気がします。
いい旅でしたねえ。
アジアは私も、まだ直視する自信がないというか
ちょっと見ないように感じないようにしていた部分があります。
現地で素敵な方々に出会えて、よかったですね♪
イメージ、確かに違いますよね(笑)
でも、ブロトモさんて、お会いすると
皆さんイメージ違うのよね~、
まさぽんさんなんて、最初女性だと思ってたしね(笑)
  • 2013-09-12 12:26
  • くりひなママ
  • URL
  • 編集

[C6074]

私はカンボジアのこともアンコールワットのことも
何も知りません。
コドモのころ見たゲゲゲの鬼太郎にアンコールワットがでてきて
それが凄く怖かったことがずっとトラウマでした
(その程度の知識を何年ひきずっとんねん)
だから、今回のレポはとても新鮮で楽しく、
ねこじゃらしさんのフィルターを通して感動しました。
ぜひ、再訪してください。そしていっぱい教えてくださいね。
  • 2013-09-12 15:11
  • usainu
  • URL
  • 編集

[C6075]

もう最終回なんですね。
なんだかとても名残惜しい気分です。
カンボジアという国、そしてアンコールワット。
私は行きたくても、おそらく生涯行ける事はないと思います。
旅番組でしか知る事がなかった国、遺跡ですが、今回の旅ログで、
素晴らしくもあり、切なくもありのカンボジア、アンコールワットを
ねこじゃらしさんと同じ視点で拝見させて頂く事ができて
とても良かったなぁと思ってます(*^^*)
具体的に何がどう良かった、と言う説明は難しいのですが・・・。
良いご旅行になってホントに良かったですね(*´ω`*)

[C6076]

滞在日数以上の深い思いや心に刺さる何かを
感じ取られた旅だったのでしょうね。
自然の美をめぐる旅もいいなぁって思うけど
人の手でつくられた歴史や文化に
とことん向き合う旅もいいですね。
旅レポ、ありがとうございました。
ステキなお写真、たくさん見れました。
  • 2013-09-13 14:00
  • とんた
  • URL
  • 編集

[C6077] パンフ貰ってきたし(笑)

ふっ・・・ふふふ・・・・
ああ~やっぱり凄い素敵だ、アンコールワット!!
そして深く感銘を受けられたねこじゃらし様・・・カッコイイです~!!
私はきっと「わ~すげぇえ~」と叫びっぱなしで終わるかもです(爆)。
うう~む早く股関節腰痛治まって出かけたいです!
ホントに素敵な旅行記ありがとうございます~!
  • 2013-09-14 01:14
  • いとうとしこ
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    タビーちゃんとアンヌさん

    2010年4月5日生まれの兄妹猫です
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    タビー(短毛♂) アンヌ=マリー(長毛♀) 2匹まとめて「タビアンヌ」                 

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